とある休日(アオのハコ/大喜×雛)

今日はバド部の練習は休み。

休日は有難いのだが、いつも練習漬けの大喜には突然休みになっても

することがなくて困っていた。

千夏は彼女の祖父の手術のために帰国した母親と暮らしているので

誘うにも誘えず困ってしまい、とりあえずスマホを見ているとピロンとLINE

の着信音が鳴った。そしてLINEの画面を開くとクラスメイトの雛からだった。

 

🦋『今日、部活休みだよね? ショッピングにでも行かない?』

 

それを見て、大喜は迷わずに返信した。

 

🍛『いいよ、丁度することなくて暇だったから。どこで何時に待ち合わせる?』

 

少し間を置いて、LINEの着信を知らせる音がまたしてもピロンと鳴る。

 

🦋『じゃあ、10時に駅で待ち合わせしよ』

🍛『了解。今から支度して家出るから、先に行っててくれ』

🦋『ラジャー(#^^#)』

 

スマホを置き、ふぅと一息ついた。

女子とデートするなんて、前に千夏と水族館に行った時以来だ。

勿論それ以前にも雛と夏祭りに行ったことを含めても、三回目のデートだ。

大喜は悩んでいた。それは……。

 

(ヤバイ! 何着ていけばいいんだ!?)

 

服装のことである。ショッピングだしラフな格好でいいと思うのだが、

真面目な大喜はほんの些細なことでも悩んでしまうのだ。

 

「まぁ、買い物に行くだけだし、深く考えなくてもいいよな!

いつもの服でいいか」

 

悩んだ結果、ラフな服装で行くことに決めた。

デートだからと行ってめかしこんでいく必要はないだろうと思い、

大喜は家を出て、駅への道を歩き出した。